(支援機能)各種データ一括登録

この章では、FastHelp5 / FastAnswer2 のマスタデータを一括登録する機能について説明します。

データ一括登録関連設定 概要

FastHelp5 / FastAnswer2 には、CSV 形式のファイルからマスタデータを一括登録する機能があります。
データ一括登録に用いる各機能の概要について説明します。

[CSV レイアウト]
CSV ファイルのファイルフォーマット(項目の順序や値)を調整する機能です。
アップロード登録するマスタの種類ごとに FastHelp5 / FastAnswer2 標準のレイアウトが用意されていますが、すでに他システムなどで連係に利用しているファイルをそのまま利用したい場合や、抽出元の都合でファイルフォーマットを変更したい場合などに、この “CSVレイアウト” 機能を利用して任意のフォーマットに変更できます。 また、本機能を利用して定義したファイルフォーマットは、対象マスタのダウンロード処理(ファイル出力)にも指定できます。
[データ管理] - [CSVレイアウト] から設定します。

[アップロード処理]
一括登録用に用意した CSV ファイルをアップロードする機能です。対象テーブル、エラー対応、処理予定時間などを設定します。処理結果も本画面で確認します。 アップロード処理の実行は、"即時" と "日時指定" のいずれかを選択することができます。 一括メンテナンス用に1回だけ実行する処理も、日次連係などで定期的に実行する処理も両方登録することができます。
[データ管理] - [アップロード処理] から設定します。

[CSVレイアウト] を設定する

アップロード用の CSV ファイルフォーマットを作成します。[CSVレイアウト] で次の内容を設定します。

[対象データ]
コールや各種マスタから 1 つを選択します。

[項目設定]
CSVファイルに含める項目を設定します。"CSVファイルから作成" "標準レイアウトから作成" "手動作成" から選択して作成します。

"CSVファイルから作成"
任意の CSVファイルをアップロードし、アップロードした各項目と [対象データ] の各項目を、手動で紐付けます。

"標準レイアウトから作成"
標準レイアウトを元に、不要な列を削除するなどの調整ができます。

"手動作成"
CSVレイアウトを、雛形のCSVファイルや標準レイアウトを使用せずに、初めから手動で作成します。 標準レイアウトにはたくさんの項目が含まれますが、そこまで多くの項目は必要ない場合、簡単に作成したい場合に便利です。


また、各項目について、CSVファイルに値がない場合の "初期値"、半角カナ ⇒ 全角カナ などの"変換処理"、電話番号チェックなどの "チェック処理" を設定することができます。

[マッチング処理]
CSVデータと FastHelp5 / FastAnswer2 既存登録データとをマッチングする場合の、マッチングキーを設定します。データをマッチングすることで、既存データの更新ができます。
マッチングキーが複数ある場合の優先度も設定できます。

メニュー別機能
[CSVレイアウト] の新規登録については、以下を参照してください。
データ管理 - CSVレイアウト - [CSVレイアウト] を登録・編集する - [CSVレイアウト] を新規登録する
[CSVレイアウト] 項目設定については、以下を参照してください。
データ管理 - CSVレイアウト - [CSVレイアウト] を登録・編集する - 項目設定を行う
[CSVレイアウト] のマッチング処理の設定については、以下を参照してください。
データ管理 - CSVレイアウト - [CSVレイアウト] を登録・編集する - マッチング設定を行う
各種仕様詳細
標準フォーマットの詳細については、以下を参照してください。
入出力ファイルフォーマット 一覧 - CSVレイアウト 標準レイアウト定義一覧
ポイント
  • CSV レイアウトはいくつでも設定できます。たとえば、コールをアップロードする CSV レイアウトを、"休日受付分" "外線受付分" などの種類ごとに、複数用意することができます。
  • [CSVレイアウト詳細] パネルの [項目設定] グループでは、[設定可能な項目] を [設定されている項目] にドラッグアンドドロップすることで、FastHelp5 / FastAnswer2 の項目と CSV ファイル項目との紐付けが設定できます。CSVファイルフォーマットとすでに紐付けされている [設定可能な項目] は、グレー表示されます。
    また、[設定されている項目] を上下にドラッグアンドドロップし、CSVファイルの項目順を変更することができます。
  • [項目設定] グループ [設定可能な項目] の [アップロード対象] は、その項目がアップロード対象であるかを示しています。
    "○":アップロード対象
    "×":アップロード対象外

    "×" の項目をユーザCSVカラムに指定してアップロードしても、該当の項目は更新されません。このタイプの項目は、ダウンロード時のみ有効となります。
  • [項目設定] グループ [設定可能な項目] の [初期値] は、CSVファイルで値が指定されていない場合に自動的に設定される値です。項目を選択して [編集] をクリックすると、[設定可能な項目詳細] サブウィンドウで初期値を変更することができます。
  • CSV レイアウトに含める必要がある項目 (必須項目) は、[設定可能な項目] 内で赤色でマークされています。
  • 作成した CSV レイアウトに必須項目を含めていない場合は、保存時にエラーとなり、エラー項目名を表示した [入力エラー] ダイアログが表示されます (ただし、[初期値] が指定されている必須項目については、エラーとはなりません)。この場合、エラー内容を参照し、CSV レイアウトを修正し、[保存] をもう一度クリックしてください。
  • CSV レイアウトに含めないとエラーになる必須項目とは、たとえば "担当者" マスタでは、"担当者姓"、"ログイン名" です。一方、初期値が指定されているためエラーとはならない必須項目は、"担当者タイプ" です。"担当者タイプ" には、"(未設定)" という初期値が最初から指定されているため、CSV レイアウトに含めなくてもエラーにはなりません。

[アップロード処理] を設定・実行する

[アップロード処理] では、次の内容を設定します。

  • アップロード対象のマスタ
  • アップロード処理時の動作
  • アップロード処理実行スケジュール
  • アップロード処理後のメール通知

上記を設定後、アップロード処理を [確定] すると、設定したスケジュールでデータの⼀括アップロードが実行されます。

アップロード処理内容を設定する

アップロード処理をするマスタと、利用するCSVファイルフォーマットを設定します。また、アップロード処理時の動作を設定します。

メニュー別機能
[アップロード処理] の新規登録については、以下を参照してください。
データ管理 - アップロード処理 - [アップロード処理] を登録・編集する - [アップロード処理] を新規登録する
ポイント
  • 過去のアップロード処理をコピーし、新規に処理を設定することができます。
    この場合、処理予定日時もコピーされますが、この日付が過去である場合は、保存前に未来の日付に修正する必要があります。
  • [アップロード処理詳細] パネル [アップロード対象] で、アップロードしたいマスタを選択します。
    各種仕様詳細
    [アップロード処理] の対象マスタについては、以下を参照してください。
    入出力ファイルフォーマット 一覧 - 入出力機能一覧 - アップロード処理が可能なマスタ名
  • アップロード処理で利用するCSVフォーマットは、"標準フォーマット" または [CSVレイアウト] で作成したフォーマットから選択します。
    運用ガイド
    [CSVレイアウト] の設定手順については、以下を参照してください。
    (支援機能)各種データ一括登録 - [CSVレイアウト] を設定する
    各種仕様詳細
    標準フォーマットの詳細については、以下を参照してください。
    入出力ファイルフォーマット 一覧 - CSVレイアウト 標準レイアウト定義一覧
  • CSV ファイルのヘッダの有無を設定できます。また、ヘッダをチェックするかどうかを設定でき、チェックしない場合、CSVファイルのヘッダを独自に指定することができます。
  • [空白項目の処理] では、CSV ファイルが空白の場合にFastHelp5 / FastAnswer2 のデータを空白で上書きするかを設定します。
  • [コードの追加] では、CSV ファイルに FastHelp5 / FastAnswer2 にないコードデータがある場合に、そのコードを追加するかを設定します。
  • [エラーの対応] では、CSV ファイルのあるレコードが、何らかの原因でアップロードできなかった場合に、その行をスキップして処理を継続するか、処理全体を中止するかを設定します。
  • 新しいレコードを含む CSV ファイルをアップロードすると、既存マスタに新規レコードが追加されます。
  • 既存レコードの一部を変更した CSV ファイルをアップロードすると、既存マスタ内の該当レコードは新しい情報で更新されます ([郵便番号] のみ更新処理はありません。)。
  • アップロード処理で "承認待ち" ステータスのコールを扱う場合には、次の点に注意してください。
    1. "承認待ち" ステータスのコールは、新規作成できません。新規作成しようとすると、エラーとなります。
    2. 既存のコールのステータスが "承認待ち" である場合、アップロードによって他のステータスに更新することはできません。このステータスのコールに関しては、"承認待ち" 以外のステータスを指定し更新しようとすると、エラーとなります。
      逆に、違うステータスのコールを、アップロードによって "承認待ち" に更新することもできません。この場合も、エラーが発生します。
  • [郵便番号] を対象に CSV ファイルをアップロードする場合は、既存レコードをすべて削除の上、新規レコードが追加されます。他のマスタとは違い、更新処理がないことにご注意ください。

[スケジュール設定] を設定する

アップロード処理の実行スケジュールを設定します。

  • アップロード処理を 1 回だけ行いたい場合は、[実行モード] で "臨時実行" を選択し、[処理予定日時] を設定する。
  • 基幹システムとの連係などで、同じマスタに対するアップロード処理を定期的に行いたい場合は、"定期実行" を選択し、[定期実行設定] を設定する。

また、一括登録したいデータをまとめた CSV ファイルを、FastHelp5 / FastAnswer2 にアップロードします。

メニュー別機能
アップロードスケジュールの設定手順については、以下を参照してください。
データ管理 - アップロード処理 - [アップロード処理] を登録・編集する - アップロードスケジュールを設定する
ポイント
  • 登録済みのアップロード処理から、"先行処理" を指定することができます。先行処理が終了してから、後行のアップロード処理を実行させることができるため、アップロードする順番を守る必要がある処理を設定できます。
  • [実行モード] が "臨時実行" の場合は、[アップロードファイル] から CSVファイルをアップロードします。何らかの原因により、アップロードに失敗した場合は、エラーとなり、詳細が [ログ] タブから確認できます。
  • [実行モード] が "定期実行" の場合は、 [定期実行取込ファイル] にファイル名を指定します。なお定期実行取込ファイルの格納先は、システム環境変数 UPLOAD_SCHEDULED_DIR で定義します。
  • [定期実行取込ファイル] には、正規表現を指定することもできます。

[メール通知設定] を設定する

アップロード処理の実行結果をメールで通知する設定ができます。
メッセージで通知することもできます。

メニュー別機能
アップロード処理後の通知設定については、以下を参照してください。
データ管理 - アップロード処理 - [アップロード処理] を登録・編集する - アップロードメール通知を設定する

アップロード処理を確定する

アップロード処理を実行するには、アップロード処理を [確定] します。
アップロード処理を確定すると、[実行モード] が "臨時実行" の場合は、直ちにアップロード処理が実行されます。"定期実行"の場合は、[処理状態] が “処理待ち” に変わり、指定した日時にアップロードが実行されます。

メニュー別機能
アップロード処理を [確定] する手順については、以下を参照してください。
データ管理 - アップロード処理 - [アップロード処理] を登録・編集する - アップロードを確定する
ポイント
  • アップロード処理は保存しただけでは実行されません。[確定] をクリックすることで実行されます。何らかの原因により、アップロード処理の確定に失敗した場合は、エラーとなり、詳細が [ログ] タブから確認できます。
  • アップロード処理の [処理状態] で、現在の状態を確認することができます。
    "未処理" : アップロード処理の確定前
    "処理待ち" :アップロード処理を確定し、処理実行待ち
    "処理中" : アップロード処理実行中
    "処理済み" : アップロード処理実行後
  • アップロード処理の実行後、処理結果 ( "正常" または "エラー" ) が [処理結果] に表示されます。また、アップロード処理の結果詳細は、[ログ] タブで確認できます。
    ([メール通知設定] を設定することで、アップロード処理の処理結果を通知メールで確認できます。)
  • アップロードに失敗した場合は、[ログ] タブにエラー情報ファイルが表示されます。このファイルにはエラー行 (CSV 形式) が含まれます。必要に応じ、ファイルを修正し、再度アップロードに利用できます。
  • 定期実行では、アップロードが実行されると、次回のアップロード処理が自動的に登録されます。